Visual Studio 2005でOpenGL(GLUT)の開発環境の構築をする方法を解説します。
バージョンが古いのは筆者がこのバージョンしか持って無いからです(汗)。
Visual Studio 2005自体のインストールは特に難しいところは無いと思うので省略します。
GLUTのインストール
OpenGLを使うとどのOSでも共通の記述でプログラムを作成できます。しかし、OpenGLはあくまで描画処理部分のライブラリであり、ウィンドウやキーボード入力、マウス入力などについてはOSそれぞれに異なった記述になってしまいます。
このような処理についても共通の記述を可能にするライブラリがGLUTです。次にこのGLUTをインストールします。
1. こちらのページから glut-3.7.6-bin.zip (DLの時期によっては数字の部分が異なる可能性があります)をDL。
Nate Robins - OpenGL - GLUT for Win32
http://www.xmission.com/~nate/glut.html
解凍後、 glut.h (ヘッダファイル)を
C:\Program Files\Microsoft Visual Studio 8\VC\PlatformSDK\Include\gl
に、 glut32.lib (ライブラリファイル)を
C:\Program Files\Microsoft Visual Studio 8\VC\PlatformSDK\Lib
にコピーします。
glut32.dll をシステムディレクトリにコピーします。
Vistaの場合は以下のディレクトリとなります。
C:\Windows\system
※実行ファイルを配布する場合は glut32.dll を実行ファイルと同一のディレクトリに格納して配布することにより、GLUTがインストールされていない環境でも動作させる事ができます。
テスト
プロジェクトを作成し、動作テストを行います。
1. メニューの「ファイル」「新規作成」「プロジェクト」を選択し、表示される画面で以下を選択
プロジェクトの種類 → Visual C++
テンプレート → Win32 コンソール アプリケーション
「TestOpenGL」という名称でプロジェクトを作成します。
次に新しいダイアログが表示されますがデフォルトの設定で問題無いので「完了」ボタンを押して終了します。
2. メニューの「プロジェクト」「プロパティ」を選択し、画面左上の「構成」を「すべての構成」に切り替え、左側のツリーで「構成プロパティ」「全般」を選択し、右側の「文字セット」の項目で「マルチ バイト文字セットを使用する」を選択し、「OK」ボタンを押します。
3. TestOpenGL.cpp をダブルクリックし、以下の内容と同じになる様に記述します。
// TestOpenGL.cpp : コンソール アプリケーションのエントリ ポイントを定義します。 // #include "stdafx.h" #include <windows.h> #include <GL/gl.h> #include <GL/glut.h> void display(void) { glClear(GL_COLOR_BUFFER_BIT); glBegin(GL_POLYGON); glVertex3f ( 0.5, -0.5, 0.0); glVertex3f (-0.5, -0.5, 0.0); glVertex3f ( 0.5, 0.5, 0.0); glEnd(); glFlush(); } void init(void) { glClearColor(0.0, 0.0, 1.0, 1.0); } int _tmain(int argc, _TCHAR* argv[]) { glutInit(&argc, argv); glutInitDisplayMode(GLUT_RGBA); glutCreateWindow("TestOpenGL"); glutDisplayFunc(display); init(); glutMainLoop(); return 0; }
4. F5キーを押し、ビルドする。
関連サイト
OpenGLの開発環境の構築
http://www32.atwiki.jp/nakamura001/pages/63.html