強火で進め

このブログではプログラム関連の記事を中心に書いてます。

「日本アンドロイドの会 秋葉原支部 定例会」でPSS SDKの話を聴いて来ました

【満員御礼300名】日本アンドロイドの会 秋葉原支部 定例会+特別講演+懇親会! : ATND
http://atnd.org/events/27043

このイベントでPlayStation®Suiteについての講演がある事を知っていたので「まぁ、この日かその数日前にはオープンベータが公開されるだろう」と読んでいましたがやはり、本日PSS SDKのオープンベータが公開となりました。このバージョンのSDKからPS Vitaに転送しての実機でのテスト可能になりました。

そのPlayStation®Suiteについて聴いたことのメモを書いておきます。

コンセプト

  • Vita、Tablet、Smart Phoneにて動作
  • SDKのダウンロードは無料
  • バイス上で動作を確認したい場合にはライセンスの購入が必要(1年更新の予定)

無償コンテンツは自由に共有可能
・デモ、サンプル、ライブラリー
(筆者注:自分としてはここの発言が気になっています。公式サイトのFAQには Q:無料のゲーム/アプリを開発しても良いでしょうか? A:有料(フリーミアム含む)の開発に限定させて頂きます。 と書かれています。ストアにはリリース出来ないけど他の方法で配布可能という事でしょうか?)

Developer-Portalで情報共有
・フォーラムで他のDeveloperと交流

企画審査/品質確認プロセス
・コンテンツガイドライン
 ・コンテンツ作成におけるルールを記述

One Global Submission
・一度の申請で、世界のPlayStation Storeから配布
・2012年後半から受付開始

卸値(WSP)を選択
・予め用意されたWSPから選択
・USの場合
WSPを$6.99に設定→Retail Priceは約$9.99

  • 最終的なRetail PriceはSCEが決定
  • バイナリレベルのプラットフォーム間の互換性。同じ exe が全てのデバイスで動作します。
  • 特殊な開発専用機などは必要無い
  • UIライブラリとUIレイアウトツールが付属

将来他の言語のサポートも視野に

  • 追加する言語は開発者からのフィードバックをベースに検討
  • ネイティブコードは禁止
  • Mono VM上で動作
  • 仮想マシンECMA-355のカスタム実装
  • Base Class Library(BCL)はPortable Library projectのAPI互換 + いくつかの拡張
  • シェーダのサンプルも付属
  • 3DモデルデータはCOLLAD,FBX,XSI,Xなどからコンバート

アニメーション

  • アニメーションは専用フォーマット.uim,.uia
  • Flashのxflファイルから変換するかFlashからモーションXMLとして出力する

これから追加予定

これ以外の機能についてもコミュニティのフィードバック次第で追加して行きます。

アプリ内課金機能をまず提供

  • 正式版のリリース前に提供予定
  • 正式サービスは2012年後半から

QA

Q:審査に引っかかるものは?
→コンテンツガイドラインに記述する予定。そこに抵触するもの

Q:C#のバージョンは
C#のバージョン4.0
→ライブラリ系はSCEがチョイスした内容で構成された2.1(筆者注:しっかり聞き取れて無かったのでもしかしたら違うかも?)相当のもの

Q:ネイティブコードで出来てMonoで出来ない事は?
→大きなサイズの配列を使った計算など速度を要求するものはMonoできつい事が有るかも
→カメラなど現在提供されていない機能は使えない

Q:Vitaのメニューからしか起動出来ない
→正式版でストアで販売したものではホーム画面から起動出来る

Q:GCの制御
→メモリ確保に工夫する
→クラスでは無く、構造体で定義するなどGCが発生しない構造にする必要が有る

Q:現在の開発環境はWindowsのみとの事だがこれからMacの対応予定は?
→開発者の要望次第で他のプラットフォームも検討

Q:Flashによるアニメーション作成の対応はこれからも力を入れて対応しているのか?一時的な間に合わせ?
→まず、現状のSDKではベクターグラフィックスファイルの読み込みには対応していない
→アニメーションの手付けツールとして使って欲しい

Q:C#以外で書いてもOK?(Monoなので他の言語でCLR作れる気がするけどそれはストアにアップ可能?)
→現在社内で検討中だが出来るだけ開発者様の得意な言語での開発出来るように検討させて頂きます

Q:搭載されるVMJITは有る?
→有る

Q:ネイティブのサポートはこれから先、絶対に無いと言える?
→Mono VMを使っている間はC++をサポートする事は無い。絶対無いとは言えないが今の所、可能性は低い

まとめ

講演やQAの解答の中で「コミュニティでその様な要望が出たら追加して行きます」という言葉を何度か聴きました。今回のプロジェクトでは取り敢えず、必要最小限でリリースしてその後は開発者の要望が強い所から中心に強化して行くのかな?という印象を受けました。

もし、現在自分の必要なこの機能が無いと思っている人はコミュニティで(フォーラムで良いのかな?)しっかりアピールしておいた方が良いかも知れません。