強火で進め

このブログではプログラム関連の記事を中心に書いてます。

「WEGゲームクエスト:市川チャレンジ #1」に参加して来ました

7月16日 WEGゲームクエスト:市川チャレンジ #1
http://kokucheese.com/event/index/44254/

「WEGゲームクエスト:市川チャレンジ」とは土日と祝日の「海の日」の3日間を使ってゲームを作成するというイベントです。

短時間でゲームを完成させるイベントでは最近はGame JamというJam(その場に集まった人でチームを作成して開発を行う)形式のものが多く開催される様になりました。

しかし、今回のイベントはちょっとだけ通常のJamとは異なり、「個人での参加」「事前に作ったチームでの参加」「Jam形式でその場に集まった人間でチームを作り参加」の3種類のいずれかの形での参加が可能でした。

また、Jamでは特に他のチームと直接的に競う事は無いのですがこちらのイベントでは優勝者を決めるという競技に近い内容となります。

開催前

それにしてもこのイベント、自分が見かけた感じだと開催の1週間前くらいの告知でしかも告知は「Unity Game Jam」や主催者の大前さんのTwitterくらいでしか見かけなかったです(後で GameBusiness.jp や IGDA Japan のサイトでもみかけました)。結構直前まで参加予定者が1人か2人くらいだし、本当に開催されるかなぁ?と思いながらヒヤヒヤしながら見ていました。

まぁ、休日の3日間を全て捧げるのは流石に躊躇する人や既に予定が入ってる人も多いでしょうしね。

自分も3日とも予定が開けれるか微妙だったので登録は直前まで保留していました。

その様なイベントでしたが結局、開催日までには参加枠の16人が埋まりました。

集まったとしても8人くらいかな?と思っていたのでこれは本当に驚きでした。

今回のイベントではゲームの開発環境は自由に選べたのですが主催者の大前さんがUnityの中の人であり、大前さんのTwitterのフォロワーもUnityを使ってる人が多いでしょうから参加者が使う開発環境はUnityを選択する人が圧倒的に多かったです。

それでもFlashを選択した方とXNAを選択された方もいらっしゃいました。

会場

今回のイベントの会場は何と「マンガ喫茶」でした。マンガ喫茶のフリースペースの部分を貸し切ってのイベント開催です(他の部分は通常営業)。

会場がマンガ喫茶なのでドリンクは飲み放題、しかし周囲に大量のマンガの誘惑がという環境での開催です。

この様なお弁当が温められた状態で出て来る自販機なども設置されており、長期戦も問題有りません。まぁ、出入り自由なので外に食べに行く人も多かったですが…

主催者の大前さんからのお菓子の差し入れ(消費が激しく、3回くらい補充されましたw)や応援に来られた方の差し入れなどにより、食べ物、飲み物がとても充実していました。


自分の目標

今回自分はゲーム作成に慣れてない事もあり、「自分一人で何処まで作れるか」「自分の実力や苦手な部分を把握しておきたい」などを目標とした参加でしたので参加種別は「個人」を選択しました。実はこのイベントが個人参加もOKだってのが今回参加を決定した一因だったりします。

参加する前まではプログラムも3Dモデルデータも自分で準備しないといけないという事も考慮し、前日に書店で立ち読みして良さ気だったこちらのBlenderの本を持参しました。

~無料でできる3Dアニメーション~ ブレンダーからはじめよう!

~無料でできる3Dアニメーション~ ブレンダーからはじめよう!

実際にこの本を読みながら作業を進めてみると立ち読みしてた時に感じた印象そのままにとても分りやすく読みやすい内容でした。

その為、どんどんと読み進めれました。しかし、どんどん進めれると言ってもそれでも時間は消費されてしまうのは逃れられない部分では有ります。ボーン関連の章が始まった頃にそろそろ、実際にアニメーション始めれるかな?と思っていたらその章を最後まで読んでもまだアニメーションに進めれませんでした。アニメーションをやるには次の章のIK関連の操作方法を覚えないと行けませんでした。

「うーむ、この章まで読んでたら流石に最後に時間が足らない事になりそうだな」と判断し、泣く泣くAsset Storeの3Dモデルデータを使う事にしました。簡単なモデルくらい直ぐにアニメーション出来るくらいBlenderをマスターしておかなければ…

トラブル

そもそも自分の最初のイメージだとそんなに大それたゲームを作る気は無かったので早々にゲームを作成出来て、余裕を持ってモデル作成に取り掛かれるだろうと予想していました。

しかし、実際に作業してみると「あれ?これどうやって実装すれば良いんだろ?」「うーん、正しいはずなんだけどなぁ?なんで動かないんだろ?」(←後で凡ミスと判明)なんて事が良くありました。

凡ミスの方はある程度はしょうが無いにしても「どうやって実装すれば良いんだろ?」の方は最初に思いついた方法に固執して実際に実装が完了するまでに数時間消費してしまう様な事も有りました。

日頃だと執念深く実装を頑張る様な場面でもこの様な短時間で開発を完了させるイベントだと全体から考えると結構大きな時間消費となってしまいます。色々なパターンをちょっとずつ試してみたり(10分などと時間を決めて時間が来たら他の方法を試すなど)、もう少し簡易的な実装やそれっぽく見える方法に変えるというのが重要だなと感じました。

自分の場合は1つの処理の実装に固執していためアルファ版の頃まで「とりあえずゲームとして遊べる形にする」「ある程度見た目も完成させる」という部分にたどり付けていませんでした。

手をつけ始めた時点では「こんな直ぐに終わるだろう?」という時も実際にやっていみる2D向けのライブラリと3D向けのライブラリをうまい具合に整合性を取りながら使うのに意外と時間を取られてしまう様な事も有りました。

やる前の頭の中では直ぐに終わると予想していたにも関わらず、予想以上に時間が掛かる場面が2日目の前半くらいまで何度か有りました。

この様な時間の短い開発では本当に時間を常に気にしながら開発方針を考えないと完成出来ないな。と実感させられました。

Unity仙人

Unity仙人こと、 @lucifuges さんはこの様なJamイベントには頻繁に顔を出されていて今回もちょっと前までは「本の執筆があるので残念ながら参加できそうに無い」と言われていたにも関わらず、結局本のサンプルゲームを作るという名目で参加されてしました(実際は凄いゲームになっちゃってたのでそのままだとサンプルとして使えないものとして仕上がったみたいですがw)。

今回、自分は仙人の席の近くで作業していました。
以前、Unityを使いこなして人から「Unityなら鼻くそほじりならが左小指だけでどんなゲームも作れる」なんて話を聞いた事が有るのできっと仙人なら瞑想しているうちに勝手にゲームが出来上がるレベルに違い無いと思っていました。

実際に最初の発表でいきなりかなり動く形のものを発表されてました。自分は「えーっと、今って企画発表の時間だよね?」とか「仙人はこのままホイホイホイと作り上げちゃうだろうな?」などと思いながら見てました。

しかし、3日目になった頃に仙人の席から「うーん、ここどうしようかな?」「うーん、上手く行かないなぁ」などと試行錯誤されている雰囲気が漂ってました。

仙人も流石に最後の詰めの部分になるとそうホイホイと作業が進まず苦労されているのだなぁという感じ。仙人には悪いのですが「仙人も簡単にホイホイとゲームを完成させるんじゃ無いだなぁ」と多少安心させらました。この最後の拘りがゲームの面白さを左右するんでしょうね。

みんなのゲーム

今回作成したゲームはそのうちこちらからアクセス出来る様になるはずです。

World's Edge Game Quest
http://www.weg-quest.com/

自分が作ったゲームはこちらにアップしてますので早々に遊びたい方はこちらにアクセスして下さい。タワーディフェンスとシューティングを合わせた様なゲームとなっています。自機の動作は慣性が強く付くように調整して有りますのでなれないうちは「戦友」の数を3〜4人くらいで遊ぶのが良いと思います。

男たちの戦い
http://tsuyobi.heteml.net/unity/battleofthemen/

感想

今回は「福島GameJam」に続いて2回目の短期間にゲーム開発を行うイベントへの参加でしたがこのエントリーで書いた様に様々な事が得られたとても良いイベントとなりました。

次回も今回と同じ会場でやろうかという話も出ていたので次回も都合が合う様で有れば是非参加して、今回よりかはスマートにゲーム開発を出来るように頑張ろうと思います。

関連情報

GAMER'S EXPRESS ― お題は「シューティング+青春」!? 48時間でゲームを作るWEG:ゲームクエスト市川チャレンジ
http://g-x.jp/50054a9b-bd68-476f-94f9-7581caac1ca2